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令和3年上期「桑名地域の景況」調査結果

当所では、毎年2回、当所会員事業所(金融保険業等を除く)を対象に景況調査を実施しています。
このほど令和3年上期(1月~6月)の景況調査結果をまとめましたのでご報告いたします。

調査の概要

  • 対象事業所数(金融保険業等を除く当所会員) 1,713社
  • 回答事業所数 512社(回答率29.9%)
    (内訳)製造業:143社 建設業:81社 卸売業:44社 小売業:80社 飲食業:33社 サービス業:93社 交通運輸業:11社 その他:26社
  • 調査期間 令和3年6月24日~7月9日 郵送によるアンケート方式

※ 語句の説明

DI値(景気判断指数)とは、売上・採算・業況などの項目についての判断の状況を表します。ゼロを基準としてプラスの値で景気の上向き傾向を表す回答が多いことを示し、マイナスの値で景気の下向き傾向を表す回答が多いことを示します。

調査結果

景気の現状

景気は持ち直しの動きも、先行きに慎重な見方が続く

 景気の現状について、「良い・やや良い」との回答が18.1%、「やや悪い・悪い」が56.5%で現状判断DI値は▲38.4となった。
 前期調査(▲59.1)と比べると20ポイントを超える改善となったが、引き続き低水準に留まる結果となった。前期調査時の今後の景況見通しDI値は▲45.8であったため、見通しより7.4ポイント上回る結果となった。

今後の見通し

 今後の見通しについては「良い・やや良い」との回答が16.6%、「やや悪い・悪い」が47.6%で、景気の見通しDI値▲31.0と現状のDI値▲38.4と比較し7.4ポイント改善の予想ではあるが、小幅な改善見通しに留まっており、新型コロナウイルスの影響長期化への懸念から先行きに対して慎重な見方が広がっている。

業種別の景気の現状

 業種別の景気の現状については、DI値は製造業が▲30.8(前期▲71.8)、建設業が▲24.7(前期▲36.4)、卸売業が▲59.1(前期▲66.7)、小売業が▲53.7(前期▲61.3)、飲食業が▲63.7(前期▲66.6)サービス業が▲31.2(前期▲41.5)、交通運輸業▲72.8(前期▲92.3)と全ての業種で改善となったが、引き続き低水準に留まる結果となった。

売上・利益状況

 売上状況については「増加・やや増加」との回答が19.4%(前期10.9%)、「変わらない」が24.4%(前期16.4%)、「減少・やや減少」が55.6%(前期72.3%)で売上状況DI値は▲36.2(前期▲61.4)となり、前期調査と比べると25.2ポイントの改善となった。


 利益状況については「増加・やや増加」との回答が17.8%(前期10.1%)、「変わらない」が25.4%(前期19.3%)、「減少・やや減少」が56.4%(前期70.3%)で利益状況DI値は▲38.6(前期▲60.2)となり、前期調査と比べると21.6ポイントの改善となった。

 今回の調査では売上、利益状況ともに改善傾向となったが、ワクチン接種の加速化に伴う経済活動の正常化や観光需要の回復に期待する見方となっている。

 

 

資金繰り・設備投資の現状

 資金繰りの現状についてはDI値をみると▲23.7であり、前回の▲27.2から3.5ポイント改善している。また、資金繰りの見通しについてのDI値は▲23.4であり、前回の▲25.1から1.7ポイント改善している。

 設備投資の実績については「行なった」が22.7%、「行なっていない」が76.2%となっている。また、今後の設備投資については「予定あり」が19.9%、「予定なし」が73.8%となっている。

経営上困っている問題(3項目選択)

 経営上困っている問題については、「売上・受注の停滞減少」が55.3%(前期59.4%)で、前期に引き続き第1位となった。第2位に「人手不足」が22.5%(前期19.1%)、第3位に「原材料高及び不足」が21.9%(前期9.0%)と続いた。

 「原材料高及び不足」は、製造業32.2%(前期9.6%)、卸売業50.0%(前期21.4%)で第2位、建設業27.2%(前期10.8%)で第3位になるなど幅広い業種で上昇しており、原材料の高騰などによるコストの増加傾向が景気の見通しを慎重にする一因にもなっている。

総評

 景気の現状を示すDI値は、前期に引き続き新型コロナウイルスの影響による大幅な悪化傾向から持ち直しの動きとなり、全業種で悪いものの改善となった。業種別の現状や売上・利益状況などからみても前期と比較して建設業を除く全業種で悪いものの改善している。景気の先行きに関しても、現状のDI値(▲38.4)と比較して7.4ポイントの業況改善を見通しており、売上見通しについても現状のDI値(▲36.2)と比較して5.1ポイントの業況改善を見通している。今後の業況見通しについて製造業を中心に海外の景気回復にけん引される形で推移しているが、受注・売上の減少や原材料・人件費等の高騰が懸念されるなど、先行きは依然として不透明で厳しい状況が続くと予想される。

お問い合わせ

 今回の調査結果の詳細および以前の期間の調査結果につきましては、当所までお問い合わせください。また、本調査の引用をされる場合は、必ずご連絡ください。
 無断利用は固くお断りします。

過去の景況調査

 

桑名商工会議所 中小企業相談所 景況調査担当
TEL:0594-22-5155
FAX:0594-21-5156
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